未来に励まされて帰ってきた日

   

 受講生の依頼で中学生たちに講演会をしました。学校参観の後に父兄に話をしたり、高校生より上の学年に話をすることは何度も経験はしていますが、400名の中学生たちを前に話をするのは、僕の記憶にはありません。でもキラキラした  瞳に囲まれ話をする時間は、僕にとって素晴らしい宝物になりました。

 新幹線の中で、自分の中学時代のことを思い出しながら現地に向かいました。

 中学生の時代の自分が永遠ではなく、人は七変化すること…自分がそうだったこと。人前で話せるなんて思わないほど、あがり症だったこと。勉強は後ろから数えたほうが早かったこと。でも、こうして笑顔で話せていること。

 僕たちの時代は、未来がきっと平和になると、誰もが心から信じられたこと…今の時代のほうが大変だと思うこと。SNSは便利だけど、ずーっと家に帰っても仲間の評価が気になってしまうこと。実は、来る時に、中学生の仲間の君たちに、僕は大人として何を伝えればいいのか迷っていること。

 世界中の戦争を大人たちが止められない今、偉そうに大人として何を語ればいいのか迷っていること。そして、僕は大人として彼らに心から謝りました。親も先生も「友だちと仲良くしなさい」と言っているのに、僕たち大人が仲良くできないで戦争をしていること。

 勉強よりも大切なこと、それはアメリカのロバート・フルガムが言った、大人として必要な知恵は幼稚園の砂場にあること…幼稚園の砂場でのルールは、お友だちを打たないこと、お友だちを傷つけないこと、間違ったら素直に「ごめんなさい」と謝ること、砂場のトンネルを壊したら、一緒に協力して元どおりに直すこと。外に出る時は危ないから、誰かと手をつなぐこと…

 世界中の首脳陣でも、それが出来ていないのです。だから、大人として君たちに何を伝えようと悩んで僕は、ここに立っています。でも、僕は中学生のお友だちを前にして信じています。君たちの世代ならきっと、この世界を変えられると思えること。だから、半径2メートルの人と笑い合おうと…。

 笑っているから楽しくなること、泣くから悲しくなること……。そして僕は笑顔を身につけて世界の友だちが増えたこと、笑顔は世界共通言語なこと…。そして、僕が出会った小児がん病棟の亡くなった子どもたちが、とても美しかったこと。そして彼らの生きたかった日々を、君たちが代表として生きていること…。 この日々が苦しくても、今日という日は、生きたかった子たちの夢の世界であること。

 子どもを病気に産んでしまった親御さんたちが、どれだけ自分たちを責めていたか。だから、君たちが一人で苦しんでいる姿を親がどれだけ心を痛めているか。だから相談してほしいと願うこと…。

 人生は、「うまくいく人」と「うまくいかない人」に分かれるのではなく、悩みながら成長する人と、悩みを隠して苦しむ人に分かれること。そして「悩むことは弱さではなく成長するサイン」であること。

 車をアメリカで傷つけられた時に、先輩の心理カウンセラーが、「俺たちが傷つける側でなくてよかった」と言われて、傷つける側よりも、傷つけられる側のほうが、優しい人間であること…。黒がないと白がわからないし、冬があるから春が暖かいこと。その傷つけた人は、自分を強くしてくれるために悪役を引き受けてくれたこと…。僕たちは傷つけられる側でいようと。

 僕がうつの女の子に送った手紙に…君が無口でおとなしくしていることは素晴らしいこと…。うさぎとカメの競争は、それぞれの違いの美しさを知らなかったこと。一番大切な言葉は
I love you, because you are you.

 中学の仲間から流れる美しい涙を見た時に、僕は「きっと未来は“大丈夫だ”」と、僕こそ力をもらいました。

 そして、彼らからいただいた感想文は、美しいダイヤモンドにしか見えませんでした。

 僕の涙が止まらなくなりました。

 あの日、未来を励ましに行ったはずの僕が、未来に励まされて帰ってきたのです。

 そして僕は、新幹線の窓に映る自分の顔を見ながら、静かに思いました。

 きっと、この世界は大丈夫だと。



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心理カウンセラー衛藤信之
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